皆さんは箱庭療法はご存じでしょうか?
箱庭療法は心理療法のひとつで、セラピストが見守る中、クライエントが砂やミニチュアの人形などを使って、箱の中に物語を作ったり、内面を自由に表現します。
特に子どものように、自分の願いや欲求を意識したり言語化しにくいクライエントにとっては、箱の中に表現する物語によって、自分の心と向き合い理解を促すことに繋がります。
セラピストはその風景を一緒に眺めながら、対話し時には問いかけ、クライエントの自己理解や自己変容を助けます。
このプロセスは子ども達の創作や探究活動とも共通するところがあるなと感じます。
子どもたちが作りだすものやプロセスの中には、子どもが現実や生活をどのように感じ捉えているのかが投影されています。普段の生活や習慣、好きな物であったり、家族や友達との関係性だったり。 特に箱庭は物語を作りやすいので、変化していく作品を一緒に眺めながら対話することで、子どもたちの内面を深く知るのに役立つかなと考えています。
そこで、教室でも箱庭遊びを取り入れてみたら面白いんじゃないか~と思っています。まだ道具は十分にそろってないので、とりあえず砂とレゴブロックを使ってみることに。
この日レッスンに来た男の子は、箱の中の砂と水色を見て「大陸を作ろう」と考えました。レゴブロックを用意していたこともあってか、彼はゲームの「Mainecraft」の世界をイメージしているようです。
途中、教室の庭へと飛び出し、植物とダンゴムシを持って帰ってきました。彼が作った「大陸」に本物の植物が生え、ダンゴムシが歩きまわります。なるほど、これは新しい生き物の観察の形ですね~。更に洞窟や基地も出来ていきます。これも「Mainecraft」のゲームの中の再現っぽいです。
私は「Mainecraft」はよく知りませんでしたが、彼が普段やっているゲームの世界を一緒に共有し、同じ風景を眺めることが出来たように思います。
今回は表現できる素材が限られていたので、今後、子ども達が身近な環境を再現しやすいよう、家や車、テーブルなどなど様々なミニチュアがあれば、更に楽しめるんじゃないかな~と思ってます^^)