今日は仲良しの男の子2人組。さてさてどんな遊びをしようか?
ちょうど教室の壁に漆喰を塗った残りがあったので、木の板に漆喰を塗り、子ども達に自由に装飾してもらうことにしました。
素材は貝殻とシーグラス。
2人とも思い思いに貝とグラスを置き、砂浜をイメージさせるような素敵な作品が出来上がりました。
ところが、一人の男の子が不意に、木の板から漆喰ごときれいに剥がしてしまいました。
私たち大人は少し残念な気持ちでしたが・・・
木の板だけになった残骸を残してお構いなしに子供たちの遊びは続いていきます。
そして今日の目玉はなんといってもカプラ。
カプラは木で出来たシンプルなブロックですが、シンプルゆえに想像力を掻き立てられ、遊び方は無限大です。
まずは積み上げたり、ピタゴラスイッチ的なものを作ったり、ドミノのように倒してみたり各々自由に遊び始めました。
しばらくすると一人の男の子がお城を作りだしました。お城には宝物が隠され、怪盗ルパンから宝を守るために、強固なセキュリーシステムを配備し、ゾンビの伏兵が守ります。
これはなんだか面白いことになりそうだと見ていた私も参戦することに。ルパン軍団として正面にお城を築きバリケードを建て、さらに攻撃用の戦車も配備してみました。
すると闘争心に火がついたのか、もう一人の男の子も加わり、沢山の戦車を作り始めました。
ゾンビ軍団(子供たち)VS 怪盗ルパン(わたし)の壮大な戦いの始まりです。
しまいには戦闘機や船まで現れ、ルパン軍団は四方八方囲まれ絶対絶命な状況です。
そんな中、親御さん達がお迎えに来られたので、物語は突如エンディングを迎えることとなりました。
ルパン軍団のお城や戦車は圧倒的な戦力差のもと攻撃を受け、あっという間に積み木の瓦礫に化したのでした。しかしそれだけでは終わりません、子どもたちは、ゾンビ軍団の積み木も派手に破壊し、全てが瓦礫となり戦争の悲惨さを物語っておしまいとなったのでした。
せっかく創りあげたものを、躊躇なく破壊し楽しむ子供たちを見ていると、「破壊」と「創造」は表裏一体のように思えます。
一般的に考えて「破壊行為」というのは「乱暴」とか「困った行動」に思われがちかもしれません。でも遊びの場面での「破壊」をよくよく考えてみると、創りあげたものを分解する過程であり、次の創造への過程であると考えると、どちらからも学びがあるのだろうなと思うのです。
う~ん、思う存分何かを壊す、分解する、解体する遊びを深めてみるのも面白いかもしれませんね~。