みちくさでは事前に何をするかを決めていません。
季節だったり、手に入った素材だったり、子供たちの好奇心をそそるタネは用意していますが、基本的には集まった子供たちが何を描きたいのか作りたいのか、その気分から行き着く先がわからないまま進むプロセスを子供たちと楽しんでいます。
今日は「食用色素」に興味をもった子供に端を発し、四色の粉を溶かしてスポイトでチューチュー色水遊び。
紙以外の何かに混ぜたら面白いはず。そうだ、木粉ねんどに混ぜてみよう。
木粉ねんど独特の木の匂いを嗅ぎながら、柔らかくて気持ちいい感触を味わって、ねんどに色を混ぜたらいろんな表情が現れてきた。
次第に想像力はふくらんで、立体をどんどん作りたくなってきます。
小さな木の板をキャンバスに、青、緑、赤、黄色(黄色はあんまり使わなかった…)から思い描く世界を形にしていきました。
今日は海の世界でした。クジラ、ネッシー、へび、恐竜、教室の空間でとびかった言葉からの連想だったのか、色素の青がインスピになったのか。
作りながら作品のタイトルも考えてもらいました。
サカナをくわえているカメをくわえるワニ
「くわえている」「くわえる」の違いにはこだわりがある様子。
それにしても食物連鎖のダイナミズムをうまく表現できてることに驚きます。
のんきな釣り人
タイトルはまだ考えてた感じで、最終的なタイトルは未定。
右上には大きな口を開けたサメがいるのに、右下で赤いボートにのって釣りをしてる人。
人間の捉え方がおもしろいな、と思います。
波 ドーナツ 岩
3歳の妹もねんどをコネコネ。ねんどの形が変わっていくこと、乾燥してヒビが入っていくこと、1つ1つに興味津々。ねんどの変化からタイトルも変化します。
すぐにタイトルを思いつく子もいれば、考えて修正してを繰り返す子もいる。タイトルのつけ方ひとつにしても人それぞれ。
自分の作ったものにどういうタイトルをつけるのか考える。タイトルをつけることで周りの人の反応も変化する。
そのプロセスで、自分の作るものが周りにあたえる影響、伝えることの喜びや難しさ、などなど。子供が少しずつ感じ取ってくれたらいいなと思います。
レッスンの後は、近くの畑でイチゴの様子を見たり食べたり、竹やぶからとってきた筍を振り回して戦ったり。
四季の移ろいを感じる環境。いろんな意味で過去、現在、未来を感じる立地…
大人も子供も確実に土からエネルギーを得ていることを実感しつつ、子供たちの果てしない創造力と元気にパワーをもらえる一日でした。